試着室での素晴らしい対応

〜Editor’s コラム〜

 

『試着室での素晴らしい対応』

 

何を隠そう私、アパレルショップにおいての試着室が大の苦手です。

あの一度試着してしまうと、なかなか断りにくい独特の雰囲気。

まだ着替えているっていうのに『いかがですか〜?』と度々声をかけてくる販売員さん。

意を決して試着室から出ると、100発100中で言われる『お似合いですね〜』の決めセリフ。

このセリフを聞いた瞬間、試着した洋服の魅力が激減するように感じる私は、かなりのひねくれ者です(笑)

どんなハイブランドの店舗に行こうが、どんなファストファッションの店舗に行こうが、試着室での接客はどこも似たようなものだと感じていました。

 

そんな試着室が大の苦手である私が、唯一試着から購入までを気持ちよく行えた販売員さんがいます。

その販売員さんが、他の販売員さんと大きく違うポイントは

“頭の回転の速さ”

ではないかと私は思っています。

 

私がある1枚のデニムを試着しようと、試着室に入った時のことです。

いざ履いて見るとイメージと違い、またサイズも若干合っていないように感じていました。

そんな時に『いかがですか?』とお決まりのセリフを言われたわけです。

試着してみた感想がなんとも微妙だったので、う〜ん。と微妙な反応を示す私。

その販売員さんは、そんな私に『よろしければ、一度見せて頂けませんか?』と言って来たのです。

内心、珍しい返しだ!と思いながらも、そっと試着室のドアを開けると販売員さんが試着室の中へ入ってきました。

そして色々な箇所をチェックしながら、よりイメージに合うデニムを数本持って来てくれたのです。

 

個人的には、まず試着室の外ではなく中でチェックをしてくれたことに感動。

試着室の外だと、どうしても人目が気になります。

まして自分が納得していないアイテムなら、なおさらです。

それをこの販売員さんは汲んでくれたのか、人目に触れない試着室の中でチェックを行ってくれたのです。

そして代わりの商品を持ってくるまでが、かなり速かったこと。

きっと彼女の頭の中には、あらゆることを想定した商品の知識が詰まっているのだろうと感心してしまいました。

 

結局、この販売員さんのご好意に甘えて数回試着を試してしまったのですが、お陰で本当に納得のいくデニムが購入できました。

『この部分が・・・』『もう少しここのデザインが・・・』

何度となくリクエストする私に、その都度素早く新しい商品を持って来てくれる彼女はまさにブロ中のプロだと思います。

 

お客様からの要望に合った返し、その状況に応じた接客、どちらも頭の回転が速くないとできないことです。

彼女のような販売員さんにもっと早く出会いたかった、そう心から思った瞬間でした。

コラム用

 

 

 

 

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